かかりつけ医のススメ

　なぜ？　

　先日、摂津市医師会が行ったアンケート調査で摂津市内には「かかりつけ医」をお持ち方が他市に比べて少ないと言うことが判りました。そこで今、摂津市医師会では一人でも多くの摂津市民に「かかりつけ医」を持って頂こうというアピールを行っています。（かかりつけ医推進事業）。

　何でも相談できる「かかりつけ医」はあなたの味方　

　「かかりつけ医」とは今かかっている病気だけではなく、これまでのあなたの健康状態や家族の健康状態などみんなの健康に関することを把握していて、あなたやあなたの家族をいつも見守っているお医者さんのことです。日常的によくある病気やけがなど、健康に関することは何でも相談できる医師が「かかりつけ医」です。ですから、いざと言う時に備えて「かかりつけ医」を持つことは大切なことです。大きな病気にかかったときや手術が必要な時、どこの病院を受診すればよいのか判らないで困ると言う声をよく耳にしますが、そんな時に頼りになるのが「かかりつけ医」です。「かかりつけ医」に最も適した病院や専門の医師を紹介してもらって下さい。「かかりつけ医」はあなたの強い味方なのです。

　病診連携にも重要な「かかりつけ医」　

　風邪や下痢などの比較的軽い病気でも、病院を受診する人が大勢います。おそらく「もし重い病気だったら大変」という不安があるからでしょう。でも、それでは病院が本来はたすべき役割が麻痺し、重い病気の人や入院の必要な人が困ってしまうこともあるのです。病院や専門医を受診する必要があるかどうかの判断は「かかりつけ医」に相談するのが一番です。普段から何でも気楽に相談のできる「かかりつけ医」を是非持っておきましょう。病院を受診した時に「紹介状をお持ちですか？」と聞かれたことはありませんか？「かかりつけ医」の書いた紹介状を「診療情報提供書」と言います。そこには今までの経過や検査結果、その他アレルギーについてなどいろいろな情報が書かれており、余分な検査や手間をかけず直ぐに最も適切な処置や治療が受けられるようになっています。このように効果的な医療が効率よく行われる仕組みを「病診連携」と言いますが、ここでも「かかりつけ医」を持っていることが大変重要になってきます。万一の時に、いつでも自分のことをよく知っている「かかりつけ医」に診療情報提供書を書いてもらえるということは、あなた自身がいくつもの病院や何人もの専門医とつながりを持っているのと同じ事なのです。

　薬についても相談しよう　

　薬には必ずと言っていいほどに副作用があります。どちらか言えば、よく効く薬ほど副作用があるとも言えます。みなさんがコンビニなどの一般小売店で購入する薬にもやはり副作用はあります。自分の判断で薬を服用する時にも、できれば「かかりつけ医」に相談してからのほうが安全です。「かかりつけ医」があなたに薬の処方をする時は、色んな医学情報や治療経験をもとに最も安全で有効と思われる薬を選んでいるのです。「かかりつけ医」にいつでも気軽に相談できるようにしておきましょう。

　「かかりつけ医」の役割はいろいろ　

　「かかりつけ医」はお子さんの予防接種についての相談や、ご家族の介護保険についての相談にも応じています。必要なら予防接種の実施や、介護保険を受けるために必要な「主治医意見書」の作成なども行います。この「主治医意見書」は対象者の介護度判定の重要な参考資料となります。

　おわりに　

　以上、「かかりつけ医」の役割につき簡単に説明しましたが、これらはまだまだ一部に過ぎず「かかりつけ医」の役割はいろいろです。摂津市医師会は一人でも多くの市民の方々に「かかりつけ医」を持っていただきたいと願っています。どうかあなたの身近なお医者さんにお気軽にご相談下さい。

［参考資料］　健康交差点・診察室から　他　（日本医師会）　一部引用